弟子と職人、ついに全員で──熱海で合宿を実施しました
ソニックガーデンでは定期的に「合宿」を開催しています。普段は全国各地でリモートで仕事しているメンバーが集まり、リアルの場で相互理解や会社全体のすりあわせを行う場です。
前回、昨年11月の合宿(レポートはこちら)では、育成中の「弟子」の合宿と、ベテランの「職人」合宿の日程を分け、バトンを繋ぐように開催しました。その最後には「職人と弟子、全員で一緒に合宿できないか」という構想が持ち上がっていたのですが、今回、それを実現することができました。
15年前、創業した年のプレゼン資料を読み返す
全国各地から社員が熱海に集まり、最初はアイスブレイクからスタートしました。今回のために考案した「段ボール製の卓球ラケットで風船を隣へ渡していくゲーム」でグループごとに競争をする企画です。ミスをしたらスクワット3回、というルールの効果もあり、まずは身体を温めました。
そのあと、代表の倉貫からのプレゼンがありました。いつもの合宿では、最新のソニックガーデンの状況をまとめた資料を使うことが多いのですが、今回倉貫が投影したのは、15年前、創業した年のスライドでした。
倉貫本人もブログでふりかえっているように、創業時からやりたいことは変わっておらず、資料の大部分が今でも通じる内容でした。若手からは「創業から15年、核となる価値がまったく変わっていなかった」と驚きの声が上がりました。
Q&Aで見えた、世代を超えた対話
倉貫の発表を受けてのグループワークでは、資料への疑問や、日頃の「納品のない受託開発」の中で感じている疑問をチームごとに出し合う形式にしました。
疑問への倉貫の回答は全員の前で行われ、個別のグループからの問いへの答えを、全員が聞く形にしました。一つのグループで生まれた気づきが、その場にいる全員のものになる設計です。時間はかかりましたが、情報の格差が生まれず全員の認識がそろいました。これが社員の中の「ソニックガーデンOS」のバージョンアップの機会になりました。
弟子から職人へと育っていく徒弟制度があるソニックガーデンで、これまで合宿を弟子と職人で分けてきたのは、育っている途中の弟子と職人とでは話すべきことが違う、と考えていたからでした。
しかし、今回一緒に開催して分かったことは、話すべきことの違いこそが、世代を超えた対話のきっかけになる、ということでした。
実際、今回同じ場に集まったことで、世代ごとの違いが表れる場面もありました。弟子からは、AIが台頭する中で「自分たちはどうやって価値を出していけばいいのか」という不安の声が上がりました。一方で職人たちは、「納品のない受託開発」のスタンスは変わらず、AIは味方でしかないと受け止めていました。
ただ、これは弟子と職人の話が噛み合わなかったわけではありません。むしろ、世代を超えて直接触れ合うことで、若手の思考が広がる、というポジティブな影響がありました。この対話を通じて、弟子の間には「納品のない受託開発は、お客さんがうまくいくためなら手段は自由。何でもやっていい」という認識が広がりました。
こういった感覚は座学や研修では伝えにくく、合宿という場で世代を超えて対話したことの大きな成果でした。
2日目は、全員参加の宣言大会に
一夜明けて、2日目は、「納品のない受託開発」のプログラマとしてどうあるべきか、これからの15年をテーマに全員で考え、発表する「宣言大会」を行いました。
これも前日のQ&Aと同じく、全員の前で一人ずつ発表する形にしました。普段は世代の近い相手同士で完結しがちな話を、全員の前で一人ずつ言葉にする時間になりました。
参加者からは、「発表が若い人から順になっていて、視座や見る視点が変わっていくのを聞くのがすごく楽しかった」「若手とも話が合って、『同志だな』と改めて思えた」といった感想がありました。
こうして、弟子と職人が一緒に合宿するという初めての試みは、確かな手応えとともに終わりました。
なお解散後は、希望者で熱海トリックアート迷宮館に足を運ぶイベントもあり、世代を越えた交流は合宿後まで続いていきました。